ロマンス詐欺に狙われる人の特徴と狙われにくいプロフィールの書き方
ロマンス詐欺は特定の条件を満たす人を選んでアプローチをしてきます。
そこで今回はロマンス詐欺に狙われる人の特徴について解説します。
性別や年齢に関係なく狙われやすい人の特徴から取り上げ、40代独身女性や高齢者が標的にされる理由についても触れます。
狙われやすい人が取るべき対策や、詐欺師に狙われにくいプロフィールの書き方についても解説するので、ロマンス詐欺予防の参考にしてください。
ロマンス詐欺に狙われる人の特徴
まずは年齢や性別にかかわらず狙われる人の特徴について解説します。
従来のロマンス詐欺は高齢者が被害に遭うことが多く、40歳未満は標的にされませんでしたが、最近は年齢を問わず幅広い層が狙われています。
ロマンス詐欺に注意すべき人の特徴を確認しましょう。
離婚や失恋をして間もない人はロマンス詐欺のターゲットになりやすいです。
パートナーや恋人を失って間もない頃はとくに寂しさを感じるため、普段は見知らぬ人を相手にしない人でも声をかけやすくなります。
別れたパートナーのことを悪く言ったり、「あなたは悪くない」などとかばったりするので、誰かに依存したい気持ちが強い人は相手を受け入れてしまいがちです。
SNSやマッチングアプリで失恋や離婚など、プライベートな事情は伝えないようにしましょう。
ロマンス詐欺は効率的に金銭を詐取するために経済的にゆとりがある人を狙います。
ガーナなど途上国ではロマンス詐欺が一攫千金の手段となっているため、よりその傾向が強いです。
SNSで婚活をしている男性の場合、異性の気を引くために年収をプロフィールページに記載しているケースがよくありますが、詐欺師がターゲットを探す指標となるため注意すべきです。
1000万円を超える高年収をアピールすると、大量のロマンス詐欺まで呼び寄せてしまいます。
ずっと独身を続けている人もロマンス詐欺に狙われやすいです。
独り身でいる人は好んでやっている場合と、相手を探していながら上手くいかず結果的に1人になっているケースがあります。
危険なのは後者で、出会いに飢えているタイプだと詐欺師から思われているため標的になりやすいです。
プロフィールに妻や恋人を感じさせる記載や写真が無く、投稿内容が趣味に関するものだけの場合は気をつけてください。
長期間、1人でいると判断され、詐欺が成功しやすいと思われる危険性があります。
40代独身女性がロマンス詐欺に狙われる理由
昔からロマンス詐欺は40代以上の独身女性を標的としています。
これは世界的に共通しており、この世代の女性がロマンス詐欺に引っかかりやすいことは詐欺師の間で知られていると見られています。
なぜ40代独身女性が狙われるのか理由を見ていきましょう。
40代は女性にとって結婚のラストチャンスとなると考えられており、結婚したい女性は必死で相手探しをする傾向があります。
出会いに貪欲で、20代・30代では相手にしなかった男性の申し出も受けやすくなるため詐欺師にとっては好都合です。
さらに冷静さを欠いた判断をしがちなので、怪しいと感じた相手でも「少し話しをするくらいならいいか」とメッセージのやり取りをして、今まで聞いたことがないような甘いセリフに魅了されてしまいます。
日本の男性に幻滅している女性が外国人の誘いに弱いことも狙われる理由のひとつです。
外国人アカウントに誘われた場合、対応が甘くなります。
恋愛関係を築きやすいため、40代独身女性がSNSに登録すると頻繁に怪しいメッセージが届くことがあるでしょう。
40代を過ぎて独身でいる女性は恋愛経験が少ないことが多く、男性の見極めが得意ではありません。
詐欺師にとってはボロを出しても見過ごしてもらえる可能性が高いため、やりやすい相手と思われます。
だまされた経験が無いので「自分は絶対にだまされない」という根拠のない自信を持ってしまいがちなところも問題で、周囲からロマンス詐欺を指摘されても無視することがあります。詐欺師としては狙い目な相手となってしまうでしょう。
口説き文句に免疫が無く、ロマンス詐欺の手口である甘い言葉に弱いところも詐欺師には好条件となるようです。
関係を続けていくと詐欺師に依存してしまう女性もいると言われています。
40代以上の女性は中学や高校でIT関連の基礎知識を学ばなかった世代です。
そのためインターネットやアプリのセキュリティ関連の知識が若い世代に比べて不足しています。
ネットで頻発する詐欺の特徴はメディアで報道されているため、なんとなく知っていることはありますが、メッセージに記載されたURLからWEBサイトを表示する危険性について知らない人も少なくありません。
偽りの投資サイトを紹介して金銭をだまし取る手口に正しく対処するのは難しいでしょう。
ネットバンキングや仮想通貨取引に関する知識も無いため、おかしな操作をするよう指示されても危険を察知できず、詐欺師のいいなりになります。
詐欺師には、これ以上ないほど扱いやすい相手でしょう。
国際ロマンス詐欺の仮想通貨について詳しく解説しています。
⇒SNSで急増中!仮想通貨を使った国際ロマンス詐欺に騙されないためには?
女性は周囲と協調して生活することに安心感を覚える傾向があるため、友人知人が結婚していく中で、自分だけが1人でいることに不満や不安を覚えます。
ロマンス詐欺は相手の不満や不安につけ込んで距離感を縮める手口を使うので、普段の生活に満足していないことが多い40代独身女性は格好の標的になります。
また、SNSで婚活をしていることも多く、雑誌やネットで見つけたアドバイスに従いプロフィールに趣味について詳しく書かれています。
共通点を見つけやすく声をかけやすいところも詐欺師が独身女性を標的として好む理由のひとつです。
高齢者がロマンス詐欺に狙われる理由
40代独身女性と並んで詐欺師のターゲットになりやすいのが高齢者です。
毎年数多くの被害者を出しており、被害額が高額であるため、高齢の親御さんを持つ場合は注意が必要でしょう。
詐欺師が高齢者を狙う理由を確認して防犯に役立ててください。
70歳以上のお年寄りがロマンス詐欺の被害に遭っているのを知って驚いたことがある人は少なくないでしょう。
なかには90歳でだまされた被害者もいます。
高齢者が詐欺師に狙われる理由は加齢により判断力が低下しているためです。
若い頃なら気づくことができた怪しい言動を見過ごすことが増えるため、詐欺師には組みやすい相手になります。
高齢者は警戒心が高いと思われがちですが、ロマンス詐欺は相手の好意を引き出すことに特化しているため、判断力が低下していると詐欺師の甘い言葉に気を許してしまいます。
用心深い高齢者が簡単にだまされるのはこのためです。
パートナーに先立たれるなどして1人で暮らしている高齢者は大勢います。年齢が高くなるほど、その傾向は強くなり、時より電話で話すだけの友人すらいなくなります。
1人でいると何かトラブルに遭った際に相談できる人が周囲にいません。このことは詐欺師にとって好条件です。
判断力が低下し、さらに相談相手もいないとなると詐欺師の嘘を見抜ける機会がほとんどありません。
銀行の窓口に振込を申し出た際に行員が詐欺に気づくくらいで、詐欺師は容易に犯行を進められます。
孤独に慣れた高齢者でも心の底では話し相手が欲しいと思っています。このことは詐欺師に隙を与える原因になります。
最初は怪しんでいた相手でも、やり取りをする回数が増えるとどうしても親近感を覚えてしまい、知らぬ間に詐欺師を信用してしまいます。
詐欺師が関係の維持を重視するのはそのためです。高齢者は関係が切れにくく、信頼を得やすいため狙われます。
また、高齢者は自分に肯定的な態度で接してくれる人を好むところがあるため、甘い言葉ばかり口にする詐欺師の手のひらになってしまうケースも珍しくありません。
お金を貯めていることも詐欺師が高齢者を狙う要因のひとつです。
何人もの被害者を同時に相手にすることが珍しくないロマンス詐欺ですが、いつ逮捕されるか分からない詐欺師たちは少しでも効率良くお金を集めようとします。そのため預貯金などの資産が豊富な高齢者が狙われます。
社会で経費削減が叫ばれる以前から、団塊世代は質素倹約を子供の頃から叩き込まれたため浪費を嫌い貯金する人が少なくありません。
そのお金をだまし取ろうと詐欺師は虎視眈々と狙っています。
預貯金詐欺について下記で詳しく解説しています。
⇒預貯金詐欺の手口・事例・対策法を解説|逮捕された際に弁護士に依頼するメリットも分かる
ロマンス詐欺に狙われる人が注意したいアカウントの特徴
ロマンス詐欺に狙われる人がSNSやマッチングアプリを利用する場合、登録したその日に詐欺メッセージが届くこともあるので人一倍用心する必要があります。
一般人に扮した詐欺師を見破るために注意すべきアカウントの特徴をしっておきましょう。
滅多に見かけないレベルの魅力的な容姿をしたアカウントには注意しましょう。
ロマンス詐欺のアカウントは、まだ世に知られていない新人モデルの写真をプロフィールに掲載することがあります。
人は見た目で相手を判断する傾向があるので、容姿がいいだけで相手の評価を上げてしまいがちです。
弁護士や医師といった社会的地位が高く、高年収の職業に就いている男性アカウントも同様に詐欺を疑いましょう。
結婚願望の強い女性の気を引くための手口です。
業界に関する知識に詳しく、相手が本当にその職に就いているか判断できる場合を除いて、職業の情報は参考程度に留めてください。
一般的な社会人なら仕事をしている昼間や、多くの人が眠っている時間帯にメッセージを送るのは非常識です。
常識外れな行為を平気でするアカウントは外国人詐欺師の可能性があります。
近年、ガーナや南アフリカといった日本から離れた途上国に住む若者が、日本人を相手にロマンス詐欺をする事例が増えています。
時差が大きく生活リズムが異なるため、メッセージがおかしな時間帯に届きます。
本当に相手のことを思っているなら生活リズムに合わせてメッセージを送るはずです。この程度の配慮すらしない相手と関係を続ける必要はありません。
ブロックに入れるなどの厳しい対策をしましょう。
ロマンス詐欺アカウントはLINEの交換を執拗に要求してきます。知り合ったその日にLINEを交換することはマナー違反に近い行為です。
信用を落とさないために、常識的な人なら10回ほどメッセージのやり取りをして相性を確かめた後にLINEを交換します。
詐欺師がすぐにLINEの交換をしたがるのは、大手のSNSでは執拗にメッセージを送るとアカウント削除などの厳しい処罰を受ける可能性が高いからです。
怪しまれて相手に通報されたら、メッセージ内容によってはすぐにアカウントが使えなくなります。
本人確認などの手間のかかる手続きを避けるために、LINEのようなアカウントが消されにくいメッセージツールを詐欺師は好みます。
ロマンス詐欺のLINEについて詳しく解説しています。
⇒LINEを使うロマンス詐欺の特徴とLINE教えてしまった場合の対処法
ロマンス詐欺の犯人は機械翻訳したような違和感のある日本語を使うことがあります。
アフリカや東南アジアなど様々な国から日本人を狙ったロマンス詐欺が行われており、その際に機械翻訳を活用したツールを利用するため、どうしても言葉選びや助詞の使い方がおかしくなります。
原文「What do you do for life」の機械翻訳が「なんのためにしていますか?」になるなど、意味が分からない日本語を目にするでしょう。
日本人が外国人を装って機械翻訳のような違和感のある日本語を使うこともあります。
詐欺に無縁な外国人は自国で人気のSNSやマッチングアプリを使うので、日本人との接点は少ないです。
ロマンス詐欺に狙われる人がすべき対策
ロマンス詐欺に狙われている人は一般の人よりも詐欺対策を徹底しましょう。
対策をせずにSNSなどの出会い場を利用すると詐欺師が集まって来て危険です。
- 詐欺師が投稿した写真を全て画像検索する
- 詐欺師がフォローしているアカウントを確認する
- 友人が詐欺だと言うので会って安心させて欲しいと頼む
- お金を要求されたら個人を特定しやすい送金方法を提案する
- 弁護士に詐欺の可能性があるか相談する
初心者でもできる対策を厳選してお伝えするので、ぜひ試してみてください。
詐欺師が投稿する写真の多くはインターネットから入手し無断使用しているものです。
メッセージと一緒に送られてきた画像はもちろん、投稿写真やプロフィールの写真も全て画像検索にかけてオリジナルがないか確認しましょう。
画像検索する場合は複数の検索エンジンを利用してください。検出率が高くなります。
なかには生成AIを使って作られた写真もあります。
画像検索だけでなく生成AIを使った写真かどうか判定するWEBアプリも活用しましょう。
国際ロマンス詐欺を顔写真で見抜く方法を解説しています。
⇒国際ロマンス詐欺を顔写真で見抜くには?画像検索の手順や見分け方を解説!
詐欺師はターゲットにしているアカウントを大量にフォローしていることがあります。
見知らぬアカウントから突然声をかけられたら、相手のフォローしているアカウントを確認しましょう。
相手が男性だった場合、独身の女性ばかりフォローしているようならロマンス詐欺をしている可能性があります。
フォローしているアカウントのプロフィールを開いて、恋人やパートナーと写っている写真がないか調べれば独身者かどうか分かります。
アカウントを作成してから数ヶ月しか経過していないのに独身者ばかり何十人もフォローしているようなら警戒しましょう。
詐欺師はターゲットが第三者に自分のことを話すのを嫌います。冷静な第三者ほど詐欺の妨げになるものはありません。横やりを入れられてターゲットが我に返ったら、詐欺が成功する見込みは無くなるでしょう。
詐欺だと疑う友人と会って欲しいと言われ、拒絶したり、怒り出すようならロマンス詐欺です。愛している相手の友人と会うことを嫌がるのは普通ではありません。
ただし、その場を上手く取り繕うために要望を受け入れることもあります。
日取りを決めて実際に友人と会うまでは信用できません。
国際ロマンス詐欺は会うについて解説しています。
⇒実際に会うことができる?国際ロマンス詐欺の実態と回避策
ロマンス詐欺だった場合、会ってから3ヶ月~1年ほどで相手にお金を要求してきます。
知り合って数ヶ月の相手に大金を要求する時点でおかしいのですが、どうしても信用したい場合は送金方法を個人が特定できるものに指定しましょう。
Revolutなどの本人確認が厳しく、相手を特定できる送金システムを利用できないか提案して、相手が激しく拒絶するようなら詐欺の可能性が高いです。
こちらが譲歩しているのに、自分の都合ばかり主張するような相手を信用する価値はないでしょう。
相手がロマンス詐欺かどうか自分だけで判断することが難しいと感じたら弁護士に相談してみましょう。
相手から送られて来たメッセージを弁護士に見せるだけでも、ロマンス詐欺の可能性について詳しく教えてくれます。
相談する弁護士はインターネットやマッチングアプリに関連した詐欺の回収業務で実績がある先生がおすすめです。
ネットで検索するとロマンス詐欺専門だと宣伝する弁護士が見つかりますが、ロマンス詐欺の被害者を狙った悪質な詐欺である危険性があるので他の弁護士を探しましょう。
弁護士に依頼する場合は必ず会って話してから決めてください。
ネット完結の弁護士は手間がかかりませんが、弁護士にプレッシャーがかからないため仕事を怠けるケースもあります。
ロマンス詐欺に関する実績よりも信頼性を重視したい場合は、裁判所から仕事を受けている弁護士がおすすめです。
詐欺師に狙われにくいプロフィールの書き方
詐欺師は相手のプロフィールを見てターゲットにするか決めるため、被害を受けにくくするには狙われにくいプロフィールに仕上げることが大切です。
これから解説する3つのポイントを押さえるだけでも、詐欺師からメッセージが届く件数が減るでしょう。
質素な暮らしをアピールすることは多くの人が思っている以上に詐欺師を遠ざける効果があります。
詐欺師たちは「ロマンス詐欺は大金が稼げる」と聞いて犯罪に手を染めるため、お金が何より大切な動機になっています。
お金を持っていそうな相手を最優先で探すので、仕事を最小限に抑えて質素な暮らしを心がけているような人は真っ先にターゲットから除外されます。
車は中古の軽自動車、服装は古着屋で買ってきたようなヨレたものを着て、自分で育てた野菜で作った食事の写真をプロフィールに載せて、お金のニオイがしない生活をアピールしてください。
そうすれば詐欺師が寄って来なくなります。
婚活や恋活といった出会いを求めてSNSやマッチングアプリを使っている人は、自然とロマンス詐欺を引き寄せます。
不用意に詐欺師を呼び寄せないように、プロフィールで出会いたい気持ちを前面に出さないように注意しましょう。
とくに注意したいのは婚活をしている人です。
婚活していると匂わせないために次の内容は書かないようにしてください。
- 独身であること
- 異性の好み
- 結婚後の生活
本気で婚活したい場合は上記の内容をプロフィールに書くことになるので、厳しく本人確認をする日本人向けの出会いサービスがおすすめです。
プライベートで1人になることが多い独身者はロマンス詐欺の標的にされやすいため、普段から頻繁に人と交流していることをプロフィールでアピールしましょう。
相談できる相手がすぐ近くにいると分かれば、詐欺師は失敗するリスクを高く見積もります。
家族がいる場合は一緒に写っている写真が一番効果的です。家族がいない場合は友人や地域コミュニティと一緒の写真がないか探しましょう。
どうしても用意できない場合は、生成AIを使って作った画像を利用する方法もあります。
その場合はSNSやマッチングアプリの規約をよく読んでから使ってください。
マッチングアプリで国際ロマンス詐欺についてはコチラから
⇒マッチングアプリを利用した国際ロマンス詐欺の手口とは?対策や相談先について解説
まとめ:独身者はSNSのロマンス詐欺に要注意!常に詐欺を意識することが大事
ロマンス詐欺に狙われる人は独身者です。
40代女性や高齢者でパートナーがいない人は標的になりやすいため、SNSやマッチングアプリを利用する際は注意が欠かせません。
狙われやすい人は1ヶ月の間にロマンス詐欺のようなメッセージが何通も届くこともあります。
相手が魅力的な容姿で、すぐLINEを交換したがるようならロマンス詐欺の可能性が高いですが、先入観を持たずに知らない相手なら例外なくロマンス詐欺を意識しましょう。
やり取りを続けたい相手がロマンス詐欺か否か判断が難しい場合は、弁護士の無料相談がおすすめです。
時間は30分ほどですが、ロマンス詐欺の可能性や確かめ方、さらには対処法についても詳しく教えてもらえます。
国際ロマンス詐欺についてはこちらで詳しく解説しています。
⇒急増する国際ロマンス詐欺とは?最新の手口を見抜くポイントや被害救済の方法を解説